エルマー学童くらぶについて

共働き・母子・父子家庭の子どもたちは、小学校から帰った後の放課後や、春・夏・冬休みなどの学校休業日には、子どもだけで過ごすことになります。父母が働いている間、子どもたちが安全で充実した生活を送ることができるようにとの願いから、戦後、大阪で初めて学童保育がつくられ、全国に広がりました。

エルマー学童くらぶも「保育所を卒所した後も安心して働き続けたい」「子どもたちが安全で充実した放課後、学校休業日が送れるように」という願いをもった保護者たちが、学童保育を開設する場所を探し、指導員をみつけ、市役所とも交渉しながら1996年4月に立ち上げた民設民営のクラブです。そしてその願いはバトンのように保護者から保護者へ引き継がれ、20年以上たった今も、学童保育を必要とする保護者たちが、みんなでお金を出し合い、家を借り、指導員を雇い運営しています。また、2007年4月からは学童保育を必要とする子どもが増えたので、2か所で保育を行っています。(運営母体はエルマー学童くらぶ父母会で1つ、保育場所はそれぞれ「ちとせ」「さくら」をエルマーの頭につけて区別しています)

学童保育がやっと法制化されたのが1998年。「放課後児童健全育成事業」として児童福祉法に位置づけられました。全国の「支援の単位」数も、現在では3万5000を超える数になりました(エルマーで言うと「支援の単位」は「ちとせ」と「さくら」の2つになります)。エルマー学童くらぶも父母会が信頼され、足利市の委託事業として委託金をいただけるようになりました。また2014年4月に国は「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を、2015年3月には「放課後児童クラブ運営指針」を策定し、「運営の多様性をふまえつつ」「全国的な標準仕様」学童保育のあるべき姿が示されました。エルマー学童くらぶがこれまで保護者と指導員とでつくりあげてきた保育内容は、国がようやく示した運営指針とほとんどかわらないものでした。保護者が、子どもたちの放課後・学校休業日のあそびと生活を、指導員任せにするのではなく、保護者と指導員とで一緒に考えてきたことが、日々の保育と子育てに活かされています。

~なぜエルマー学童くらぶというのですか?~

『エルマーのぼうけん』という本をご存知ですか?

クラブの名称の「エルマー」は、児童文学の名作『エルマーのぼうけん』(ルース・スタイルス・ガネット作、福音館書店)に出てくるやさしさと勇気にあふれた主人公の名前から取ったものです。

エルマー学童くらぶの創設メンバーの子どもが名づけ親です。